病院で過ごす時間が少しでもあたたかく、こころやわらぐものでありますように

アートを通してよりより療養空間づくりをプロデュースします。

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平塚市の病児保育室

ここいこすまいるるーむ

つながって ひろがって 笑顔がさいてゆく

「ありがとうみんなファミリークリニック平塚」院長の小宮山学先生は、専門化・細分化する診療科を横断して、総合的に患者を診る家庭医療専門医として地域で深い信頼を得ている先生です。
小宮山先生の姿勢からは、常に、患者さんの「病気」だけを診るのではなく、患者さ んの人生を、「未来の健康」を、あたたかい眼差しで見守ろうとされていることが伝 わってきます。そしてその眼差しは患者さんだけでなく、スタッフにも注がれていて 、スタッフの作業効率やコミュニケーションを重視する運営にも表現されています。

2024年11月、小宮山先生の長年の願いだった病児保育施設「ここいこすまいる るーむ」がクリニックの隣に開所しました。

今回、私たちは、この施設に対する先生 やスタッフの皆さんの想いをカタチにするお手伝いさせていただきました。

4つの保育室と共有スペースをつなぐのは、植物の風船かずら。
しなやかに伸びる蔓 、軽やかな実の有機的な線が空間をふんわりと包みます。そこに、見る人の心をハッと動かすようなモチーフを配置しました。a lot of options の作家さんたちが手がけた モチーフはどれも個性的でとても愉快。「痛み」や「寂しさ」でいっぱいのこどもたちやご家族の心に、きっとやさしい風を吹かせてくれると思います。

また、壁画制作には、ペインターさんと一緒に、多くのスタッフの皆さんが参加してくださいました。風船かずらの種にはハートのマークが見られます。一人ひとりがそれぞれの世界観をハートで表現し、心のこもった空間を完成させました。

ここに来るこどもたちの心が少しでも安らぎますように。
スタッフ一同祈りを込めて。

アーティスト

藤原正登

曽我直生

青空

松下侑生

院長 小宮山先生のメッセージ

私が神奈川県平塚市に開業したのが10年前になります。
以前、家庭医としての研修を受けていた際に病児保育をやっていた経験もあり、開業前を考える前から「いつか病児保育をやってみたい」という思いがありました。

開業10年がたち、組織としても余裕がでてきたため、この度、念願の病児保育を作ることができました。
ですが、単に病児保育を作るだけでなく「ほかにはない、ここだけの病児保育にしたい」という思いがどこかにありました。
そんなときに、アーツプロジェクトのみなさまの活動を知る機会があり、”これだ”と思ったのです。
設計、とくに内装の段階からご相談させていただき、いかに「ここいこすまいるるーむ」らしい場所づくりができるのか、を検討させていただきました。

お願いする私達としても、何の制約もなく、生きた現場をみて、アーチストの感性のままに作品を創って頂きたかったのです。
相談のうえ、あえて開業のタイミングにあわせるのではなく、開業してしばらくたち、事業に息が吹き込まれてるようになった半年後をみはからったタイミングで制作をお願いすることとなりました。
何度かやりとりを重ねて、本当に「ここいこすまいるるーむ」らしい作品を描いていただくこととなりました。
作品の最後には、職員全員がフウセンカヅラの実をハートとして描くというワークショップも行っていただき、職員全員も含めた、心のこめた作品をつくることができました。

今後も、このフウセンカヅラが成長するかのように、病児保育が育っていければと思っています。