アーツプロジェクト

シンポジウム 「アートと医療の出会い ホスピタル・アートの視点から」報告

シンポジウムリポート 「アートと医療の出会い ホスピタル・アートの視点から」
2005/9/26 ホスピタル・アートという療養環境に於けるアートの可能性についてシンポジウムを開催しました。
映画「心の杖として鏡として」上映
映画「心の杖として鏡として」上映会
シンポジウム受付
ボランティアスタッフもアーツプロジェクトロゴ入りのお揃いのTシャツで受付
フルート・電子ピアノの演奏
開場までの待ち時間をフルートと電子ピアノの生演奏でくつろいでいただきました。
会場の様子
多数のご来場有難うございました

NPO法人アーツプロジェクトは、病院関係者、芸術関係者、学生を中心ターゲットとし、更に広く一般の方々にもホスピタル・アートのことをご理解頂くべく「アートと医療の出会い ホスピタル・アートの視点から」を、さる9月26日(月)京都造形芸術大学春秋座に於いて開催し、お陰様で206名もの参加者を得ました。

関連イベントとして、映画「心の杖として鏡として」を16:30から上映。この映画は、精神科病院の中にある「造形教室」のアトリエに通う人々と、彼らを支える一人の人間の記録のドキュメンタリー作品です。

映画上映後、シンポジウム開場までの待ち時間はロビーでフルーティスト富永直子さん、 ピアニスト江島礼子さんによる美しい音色のミニコンサートが行われました。

 
基調講演/パメラ・バーンズ パメラ・バーンズ [英国 Action for sick children 代表]

英国のホスピタル・プレイ・スペシャリストの主導的立場を担う。
アートの隣接領域である遊技の効用に着目して、氏は小児医療に応用して成果をあげてきた。
   
司会/中川 真
中川 真[大阪市立大学大学院教授]

サウンドスケープ、サウンドアート、東南アジアの民族音楽を主な研究領域とする音楽学者。最近では、障害ある人とアートづくりを行っている。
 
パネリスト/森口 ゆたか
森口 ゆたか[造形作家、NPO法人アーツプロジェクト代表]

造形作家として活躍。イギリス滞在中にホスピタル・アートと出会い、芸術療法とは異なる医療と芸術の関わりに可能性を見いだし、アーツプロジェクトという団体を立ち上げ、活動を続けている。
   
パネリスト/塚原 成幸
塚原 成幸[道化師 日本クリニクラウン協会事務局長 兼アーティスティックディレクター]

道化師として全国各地で公演、クリニクラウン(臨床道化師)の養成を行う。また、[笑い][ユーモア]が人間関係の円滑化・精神的ダメージの軽減に役立という視点から阪神・淡路大震災復興支援活動に関わる。
   
パネリスト/山口 悦子
山口 悦子[医学博士 人間科学博士 大阪市立大学大学病院医学研究科発達小児医学・病院講師]

小児科の医師、教育・研究者としての仕事の傍ら、大阪市立大学医学部付属病院内アート活動グループ「ホスパ」の中心的メンバーとして様々なプロジェクトを運営。
   
パネリスト/小林 昌廣 小林 昌廣[芸術生理学 芸術批評 京都造形芸術大学助教授]

身体や生命に関する哲学的考察、芸術と医療の関係の構築、ダンスや日本舞踊の批評など総合した《芸術生理学》を提唱している。
 

シンポジウムの様子

 

基調講演にイギリスからホスピタル・プレイ・スペシャリストの第一人者であるパメラ・バーンズ氏をお迎えし、イギリスの療養環境においてのアートの役割について詳しくお話頂きました。

シンポジウム後半は、日本国内の療養環境に於けるアートの役割について、大阪市立大学大学院教授の中川 真氏を司会に、小林 昌廣氏(芸術生理学、京都造形芸術大学教授)、山口 悦子氏(医師、大阪市立大学大学院医学研究科発達小児医学講師)塚原成幸氏(道化師、日本クリニクラウン協会事務局長)、森口ゆたか(造形作家、NPO法人アーツプロジェクト代表)というホスピタル・アートの実践を第一線で行っている顔ぶれが各々発表を行ない、ホスピタル・アートという言葉や概念そのものに対する世間的認識を広めることに成功しました。

今後もシンポジウムという形をとらないまでも、ワークショップや討論会などの形でホスピタル・アートについて共に考え、話し合い、研究や認識を深め合う場を継続的に提供していきたいと考えています